「赤ちゃんが生まれるとき、何を用意するの?」と子どもに聞かれたら、服や寝具と一緒に、病院で払うお金も考えたいですね。わが家では月1回、夫婦でお金の話をしています。わたしは出産費用も、総額だけでなく「いつ払うか」を分けると、家族で話しやすいと思います。
出産までの予定表に、健診費を分けて書く
まず、妊娠中の健診費と、出産時の分娩・入院費は別の枠にします。こども家庭庁の案内では、妊婦健診は出産まで14回程度が目安です。自治体の公費助成があるので、住んでいる自治体の助成内容を確かめ、助成で賄えない分を見込んでおきます。
入院の予算は「平均約52万円」の中身から
厚生労働省の2025年10月23日公表資料によると、2024年度の正常分娩の全国平均は519,805円です。ただし、これは室料差額、産科医療補償制度掛金、その他を除いた金額。退院までにかかる総額とは違います。
内訳を見る参考になるのが、2024年度上半期の平均です。こちらは通年ではなく、4~9月請求分の数字です。
| 費目 | 平均額 |
|---|---|
| 入院料 | 125,671円 |
| 分娩料 | 306,327円 |
| 新生児管理保育料 | 51,887円 |
| 検査・薬剤料 | 16,308円 |
| 処置・手当料 | 17,759円 |
同じ上半期の、室料差額等を含む妊婦合計負担額は589,794円でした(厚生労働省の費目別資料)。
退院時に払う額は、見積もりから差し引く
出産育児一時金は、公的医療保険の加入者が妊娠85日以上で出産した場合、原則として子ども1人につき50万円です。直接支払制度を使う場合は保険者から施設に支払われ、窓口では費用との差額を払います。費用が一時金より少なければ、差額を受け取れます。
先ほどの上半期の合計平均から50万円を引くと、89,794です。ただし、これは平均額を使った計算で、ご家庭の支払額ではありません。準備は次の順番で進めると整理できます。
- 出産なびで候補施設の費用とサービスを比べる。
- 施設に、分娩方法・入院日数・個室代・追加サービスを含む総額を尋ねる。
- 一時金の適用額と直接支払制度の利用可否、支払時期を確認する。
- 見積総額から一時金を差し引き、健診の自己負担分を別に書き添える。
地域と分娩方法が変わったら、予算も見直す
2024年度の正常分娩の平均は、東京都648,309円、熊本県404,411円と地域差があります。どちらも室料差額等を除く数字なので、地域の平均と希望施設の総額は分けて考えたいですね。
分娩方法でも費用は変わります。国立成育医療研究センターの2025年9月1日改訂の概算では、平均7日入院で経腟分娩約89万円、無痛分娩約107万円、帝王切開約70万~80万円です。これは一施設の例で、全国平均ではありません。
正常分娩・無痛分娩は基本的に自費ですが、帝王切開の手術等は保険診療です。高額療養費制度の対象になるのは保険診療の自己負担分で、個室代などを含む全額ではありません。見積もりが制度適用前か後かも、施設に尋ねておくと比較しやすくなります。
なお、厚生労働省の2026年10月1日公表資料では、新たな出産給付制度の具体的な金額と開始日は未確定です。「出産費用がすべて無料になる」と見込まず、利用施設で適用される制度を確かめて予算を考えたいですね。
わが家の次のお金の話では、支払う時期を書き込む欄を予定表に作ろうと思います。