入園や入学、進学を控える時期は、持ち物と一緒に「家のことを誰がいつするか」も考えておきたいですね。共働きの家事分担では、朝食を作る人だけでなく、園や学校からの連絡を確認する人、足りない物を用意する人まで並べると、話し合う内容が具体的になります。
わたしは、担当の数をそろえることに加えて、忙しい日にも休める余地があるかを大切にしたいと思っています。新生活の前に決めることと、始まってから直すことを分けて考えてみましょう。
習い事を増やしすぎて、予定の持ち方を考えた
わが家では、上の子の習い事を増やしすぎて、半年で二つやめたことがあります。この経験から、何かを始めるときは「やりたいこと」だけでなく、続けるために必要な準備や時間も一緒に考えたいと思うようになりました。
家事分担にも、同じ見方を取り入れたいところです。「洗濯はわたし、食事は相手」と名前を置くだけでなく、洗濯物をしまうところまで含むのか、献立や買い物は誰が考えるのか。担当の範囲を言葉にすると、見直したい点を探しやすそうです。
最初に話すテーマは、「夕方に慌てる時間を減らしたい」「どちらも一人で休む時間を取りたい」など、家族が望む暮らしでよいと思います。その目標に照らして、残す家事と減らせる家事を考えていきます。
新生活の前に、作業と気にかける役を並べる
厚生労働省の家事・育児の対話ツール「トモイクシート」では、目指す家庭像を共有し、負担を見える化してから、担当割合を検討します。実際の作業だけでなく、心の負担や情報共有、全体管理も書き出す対象です。

まずは、朝起きてから寝るまでの家事・育児を順に書いてみましょう。「食事」「洗濯」の大きな区分から、準備、実行、片づけへと分けます。さらに、連絡の確認や日用品の在庫管理など、気づいて判断する役も足してみてください。
以下は、分担を考えるためにわたしが組み立てた仮の例です。ご家庭の勤務時間や体調に合わせて、担当や曜日を置き換えて使えます。
| 場面 | 担当の範囲 | 予定が変わった日の対応 |
|---|---|---|
| 平日の夕食 | 早く帰る人が用意し、もう一人が食器を片づける。献立と買い物は週末に相談する | 二人とも遅い日は、買って帰る食事に切り替える |
| 洗濯 | 夜に動ける人が洗って干し、翌朝に時間のある人が取り込む | 急がない衣類は次の日に回す |
| 園・学校の準備 | 連絡を確認する人が、必要な物と期限を共有する。用意する人をその場で決める | 購入が難しければ、期限前に相手へ引き継ぐ |
それぞれの項目に「時間がかかる」「忘れないか気になる」などの負担感も添えます。同じ作業でも感じ方が違うことを前提に、相手の書いた内容を聞く時間を取れたらいいですね。
平日と休日で、担当を変えてみる
半分ずつを目指すかどうかも、家族で相談する内容の一つです。厚生労働省が2026年7月31日に公表した仕事と育児の両立に関する意識調査の速報では、子どもがいる社会人で配偶者・パートナーがいる回答者1,207人のうち、希望する分担が5対5の人は38.4%、実際に5対5の人は20.8%でした。17~39歳を対象とした調査で、すべての共働き世帯の割合ではありません。
この数字を家庭の採点表にする必要はないと、わたしは考えています。まず勤務時間と通勤、休息の予定を曜日ごとに並べ、その日に担当できる範囲を相談してはどうでしょうか。
たとえば、帰宅が遅い曜日は夕食づくりを外し、休日の買い物や下準備を引き受ける形も考えられます。ただし、休日まで予定が埋まってしまわないか、休める時間も一緒に確認したいですね。
家族だけで回すのが難しいときは、掃除の頻度を下げる、工程を減らす、外部のサービスを使うという選択肢もあります。利用するなら、頼む作業、費用の上限、予約する人まで相談しておく形が考えられます。
今の準備は、忙しい日の対応と次に話す日
わが家では月1回、夫婦でお金の話をしています。家事についても、その機会に次の月の予定を見渡す時間を添えるのはどうかと考えています。新しく長い会議を設けるより、すでにある時間に短く組み込む形です。
トモイクシートでも、曜日別の分担表と次回の対話日を決めることが案内されています。ここからは家庭で試す間隔の案ですが、入園・入学や復職の前に仮の担当を置き、始まってから2週間ほどで一度振り返る方法もあります。
その後は月末などに日を決めつつ、勤務時間が変わるときや繁忙期の前には、予定を見て担当を調整します。体調が優れない日には、定例の日を待たず、その日やめる家事と引き受けられる家事を相談してよいと思います。
次の話し合いでは、負担の大きい一つから
ご家族のみなさんが今から試すなら、まず負担を感じている家事を一つ選ぶところからでもよさそうです。「なぜできなかったか」を追うより、どの工程で止まったか、時間帯を変えられるかを一緒に見てみましょう。
- その家事の準備から片づけまでを書き出します。
- 担当する曜日と、終わりとする状態を決めます。
- 難しい日の代わりの方法を一つ決めます。
- 次に話す日を予定表に入れます。
振り返るときは、残った作業だけでなく、二人とも休めたかも確かめたいですね。新しい園や学校に慣れていく子どもの様子を眺めながら、家の段取りも少しずつ整えていけたらと思います。