登園の準備が終わる朝8時半は、わたしがひと息つける時間です。保育園児と小学生がいるわが家では、目の前の出費と先の進学費用を一緒に考えると、話が広がりがちです。教育費のシミュレーションは、「今払う分」と「入学までにためる分」を分けるところから始めたいと思います。

ご家族のみなさんも、子どもごとに進学する年と希望する進路を書き、3つの時期に分けてみませんか。

園や小学校に通う間に、進路の幅を並べる

文部科学省の令和5年度子供の学習費調査(訂正版)では、子ども1人当たりの年額は次のとおりです。まずは公立中心の案と、私立も考える案を並べると、準備の幅が見えてきます。

学校区分ごとの学習費総額・年額
学校段階 公立 私立
幼稚園 184,646円 347,338円
小学校 366,599円 1,741,516円
中学校 542,450円 1,560,359円
高校(全日制) 596,954円 1,179,261円

学習費総額には学校教育費、給食費、学校外活動費が含まれます。授業料だけの数字ではないため、習い事などを別に足すときは重複を確認します。幼稚園の数字を、そのまま保育園の費用として使わないようにしましょう。

中学・高校が近づいたら、毎年払える額を確かめる

中学校は公立で年542,450円、私立で年1,560,359円です。高校も含め、希望する学校区分の年額を予定表に置き、日々の収入から払う分と、貯蓄で補う分を分けます。

同調査の幼稚園から高校まで15年間の概算は、全て公立なら614万円、幼稚園・高校が私立で小中学校が公立なら838万円、全て私立なら1,969万円です。これは調査年度の平均に基づく総額で、入学前に全額をためるという意味ではありません。今の支払いを続けながら、どの時期に貯蓄を使うかを考える材料です。

大学の話が出たら、学費と住まいを分ける

JASSOの令和6年度学生生活調査では、大学学部昼間部の学生生活費は年平均2,019,100円です。内訳は学費797,300円、生活費1,221,800円です。高校までの学習費とは範囲が異なるため、大学は生活費込みで見積もるかを決めます。

学生生活費の年額は国立1,577,100円、公立1,463,400円、私立2,160,300円です。住まい別では自宅1,801,300円、アパート等2,342,900円です。設置者別と住まい別は別々の集計なので、足し合わせません。候補校が絞れたら、その学校の学費と住まいの費用に置き換えます。

次のお金会議で、準備額と期限を一つ決める

手順は、進路別の年額に在学年数を掛け、収入から払う分を分けて貯蓄の目標額を決めることです。その目標から確保済みの貯蓄や充当できる支援額を引き、納付までの残り月数で割ります。

進学する時期ごとに準備するお金を整理するイメージ

計算の練習として、大学向けの貯蓄目標を300万円、確保済みを60万円、準備期間を10年と仮に置いてみます。残りは2,400,000円、毎月の積立目安は20,000円です。300万円は平均費用ではなく、この例の目標額です。

期限は入学する月だけで決めず、候補校の募集要項で納付日を確認します。児童手当を含めるなら、こども家庭庁の制度案内で受給額を確かめ、実際に取り分けられる分だけ計上します。入金の予定は児童手当の支給日と自治体ごとの確認方法も手がかりになります。

学校や学部、支援の適用、物価で必要額は変わります。まずご家庭で決めたいのは、どの入学に向けた、いくらの準備でしょうか。